海外拠点への輸出へは中古木製パレットを使用することで経費削減。

勤務先は、3年前にベトナムへ製造拠点を作りました。生産品目は徐々に増やしている最中ですが、当初からの目的である近隣国であるタイなどを中心とした取引先に対する製品の生産・納入を目的に作られた拠点です。しかし、まだ現地の会社から必要な部品を購入して生産するまでに至ってなく、必要な構成部品は日本から輸出しで賄っています。中国も然り。中国へは2年前に拠点を作りました。こちらは製造工場ではなく、専ら日本から輸出した製品を取りまとめ、日々取引先へ納入することを目的としています。いずれの拠点へも月に2回づつ40フィートのコンテナに部品・製品を積み込んで輸出する訳ですが、そこで大量に必要になるのが、木製のパレットです。輸出用の木製パレットは熱処理を施した物でなければなりません。新品では、どうしても高価な物になります。

海外進出して間もない頃は、何も分からず梱包資材商社から新品の木製パレットを購入しては、部品・製品を積載していましたが、暫くすると、ほぼ一方通行のパレットにこれ程費用を掛ける必要が無いのではないか、勿体無いのではないかと社内の担当者間で議論するようになったのです。
勤務先は、日本からベトナム・中国への一方通行ですが、反対に海外から日本への一方通行になっているパレットも有るのではないかとの思いが湧いたのです。既存の取引先には、そのような中古パレットの扱いはないとのことでしたので、インターネットで「中古パレット」で検索すると、沢山の企業が木製の中古パレットを扱っていることが分かりました。その中の1社と現在取引している訳ですが、熱処理をした木製パレットの新品と比較すると、1/3場合によっては1/4程の価格で入手することが出来ます。まとめ買いの最低枚数の指定はありますが、計月4回の輸出量を考えると、無駄な仕入れには決してなりません。

これまで、新品の木製パレットを購入し、一方通行でベトナム・中国へ輸出し、現地では廃棄処分していたことを考えると、とても大きな経費削減に繋がりました。これまで、取引していた梱包資材商社もこの現状を黙っては居られなくなったのでしょう。最近は、輸出用パレットの月の必要枚数、現在の中古パレットの仕入れ価格など、情報収集しては見積りさせて欲しいと来社するようになりました。取引先間で競争も生まれることで、輸出用中古パレットの更なる経費削減に繋がると思っています。